HPVワクチンについて
2023.4.1
4月になり暖かくなってきましたね。
4月から少し制度が変更になったHPVワクチンについてお知らせします。
HPVとはヒトパピローマウイルスのことです。
あまり聞きなれないウイルスかもしれませんが、性的接触のある女性では50%以上(報告によっては80%)が生涯で1度は感染すると言われており、とても身近なウイルスです。
ご存知の方も多いと思いますが、HPVは子宮頸がんの主な原因です。
しかし、中咽頭がん、陰茎がん、肛門がん、膣がん、外陰がんなど、男性もかかるがんの原因にもなります。
また男女ともに尖圭コンジローマという外性器にイボができる性感染症の原因にもなります。
(尖圭コンジローマは完治することはなく、再発を繰り返します。特に妊娠中は再発しやすく、分娩時に赤ちゃんに感染することもあります)
つまり、女性だけではなく、男性にも是非予防してほしいウイルスです。
感染しても、多くの場合は風邪のように自然に治癒し、ウイルスは排出されます。
しかし、10人に1人ほどの割合でHPV感染が続いてしまい、その状態が5~14年続くと、子宮頸部異形成と言われる子宮頸がんの前段階、もしくは子宮頸がんが発症すると報告されています。
身近にこんなウイルスが潜んでいると思うと、とても心配になると思いますが、
HPVワクチンを接種することで予防することができます。
現在は3種類のワクチンがあります。
・2価ワクチン(サーバリックス):子宮頸がんの主な原因の16型・18型を予防可能
・4価ワクチン(ガーダシル):16・18型に加えて、尖圭コンジローマの原因となる6型・11型に対するワクチン
・9価ワクチン(シルガード):上記16・18・6・11型に加えて、31型、33型、45型、52型、58型を予防。
2価・4価ワクチンは子宮頸がんの原因の50〜70%を防ぎ、9価ワクチンは80〜90%防ぎます。
(9価ワクチンは2023年4月より公費で接種できるようになりました。)
2022年の4月より定期接種が再開され、2023年より下記のように一部変更になっています。
また、接種を逃した方にも無料で接種できる制度があります。
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・小学校6年生〜高校1年生の女子は無料
・1997年4月2日〜2007年4月1日 生まれの女性は2024年度まで無料(ただし早めの接種がおすすめです)
・9価ワクチンも無料になります
1回目接種時に15歳未満なら9価ワクチンは2回接種
1回目接種時に15歳以上なら3回接種
(2価・4価は年齢関係なく3回接種)
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男性にはまだ公費の対象になっていないのですが、4〜10万円で接種することができます。
ワクチンで予防できたはずの子宮頸がんで悲しい思いをしている女性は残念ながら増えています。
自分のため、将来のパートナーのため、ぜひワクチン接種を行いましょう。
詳しく知りたい方は以下のリーフレットをご覧ください。
こちらのサイトもオススメです。
みんパピ!みんなで知ろうHPVプロジェクト https://minpapi.jp/